図柄表：銃を担ぐジョゼフ像図柄裏：交差するライフルと的発行地：ドイツ連邦プロイセン王国フランクフルト発行年：1887年額　面：メダル材　質：錫（Tin）直　径：41.0 mm分　類：Marienburg-4408 Tin Special Strike状　態：PCGS SP AU Details備　考：第9回ドイツ射撃祭圧倒的な緻密描写が目を惹いて止まないドイツ射撃祭メダル。錫特有の光沢感のあるトーンが印象的である。1862年から開催されたドイツ射撃祭は1887年にフランクフルトで行われ、第9回を迎えた。下記、開催回ごとの開催地である。第1回 フランクフルト第2回 ブレーメン第3回 ウィーン第4回 ハノーファー第5回 シュトゥットガルト第6回 デュッセルドルフ第7回 ミュンヘン第8回 ライプツィヒスラブには年号が1849年と記載されているが、ドイツ射撃祭の開催開始は1862年であり、1849年には実施されていないことからこれは表記の誤りで、実際は1887年。NGC及びPCGSでは近年の鑑定数の急激な増大からスタッフによるチェック体制が上手くいっておらず、こうした表記ミスが度々起きている。本作は射撃祭の参加者に配布された記念メダルで、その立体的な出来栄えは素晴らしいものである。当時のドイツのメダル彫刻技術の高さが分かる一例で、鑑賞していて胸が弾む。射撃祭を象徴する意匠として、ライフルを担ぐ男性像が描かれている。裏側には交差したライフルと的が表されている。描写が細かく、感慨深い。通常の貨幣では味わえない造形美の虜にされる。中世から既に多くの都市で毎年、軍事訓練の一環として射撃訓練が行われていた。これは元々、市民が有事の際に自分たちの手で街を守るために行われていた。西洋で射撃祭というイベントの形で採られるようになったのは、ナポレオンによるフランスの支配から解放された1823年からだった。経済危機で1931年は開催が中止された。1949年以降は4日間に亘って開催されるようになった。サーフェイスの状態からも分かるように本作はプルーフよりの特別な仕上げで造られている。見本打ちというもので、PCGSからSP（Spicimen スピシメン）の評価を与えられている。通常貨とプルーフ貨の中間に位置する個体で、一般的に数が少ない。